文化庁メディア芸術祭10周年企画展

「日本の表現力展」が国立新美術館で開催されており、
FC「ドラゴンクエスト」なども出展されているそうで。
今や「表現力」といういちカテゴリとして評されれるのは
うれしいような複雑な心境。


だが、漫画やゲーム、アニメが今のように地位を得てきた背景は
単に、それらに慣れ親しんできた子供が大人になったから、
という理由でしかないのでは、という疑念が消えない。


漫画もそうだったが、ゲームが登場した当初、
当時の世の大人からは「諸悪の根源」のごときの言われようだった。
(あの手塚治虫氏の漫画ですら、世の大人から批判を浴びていた時期があり)
大人にはそんなものにしか見えなかったものが、
子供たちには大人気だったのである。


そういう子供が大人になって、
ごく普通の日常生活の中で、ごく普通に接するようになり、
また、ごく普通に製作していって世の中に発信していくことによって
ようやくごく普通のものとして認められているだけなのではないかと思うのである。


大人に認められれば「価値がある」となり、
子供にしか認められない、大人が認められないものは「ただの俗悪なもの」という
カテゴライズで決めつけられているような気がしてならない。


この考えが暗に子供を否定しているのではと懸念している。
だが、そういう背景があってこそ、
時間がたってからでも世に認知されている、と信じたいものだ。


追記:まだこの展示を見に行っていないのだが、記事を見た限りでは、
色々なものをごった煮にしすぎて
東京国際エンターテインメントマーケット2004の二の舞になるのではないかと。